
■ビッグ・フィッシュ/BIG FISH(お父さんは本当に魚になったんだ)
・2003/125/アメリカ
・監督:ティム・バートン
・出演:ユアン・マクレガー/アルバート・フィニー/ビリー・クラダップ/ジェシカ・ラング
<感想>
ウィルの父エドワードは幻想的な話を話す名人。だが現実主義者のウィルはそんな父と結婚式の日に喧嘩した。そして3年後父の危篤の報が入る。
父の話を思い返しながらウィルは父に本当の話をして欲しいとせがむ。だが父は本当の話しかしていないとしか言わない。
ビッグフィッシュ。物語は息子が生まれた日に大きな魚と格闘したところから始まる。
知らない間になぜか涙が流れていた。
本当に悲しいわけじゃないのになぜか泣けてビックリした。
物語はいつだって荒唐無稽だ。巨人カールや双頭の双子の歌手に魔女。けれどなぜお父さんがこんな話をするのかわかる。優しい、とても優しい話だ。
これってもしかしたら途方もない嘘としか受け止められないかもしれない。けど事実を聞いてそんなに楽しいものだろうか。苦しい辛いことがあったときにそれを話すだろうか。人が楽しんで笑ってくれるのならそれがすべてじゃないだろうか。
生まれたときなにもなかったより魚を釣っている話の方がいい。同じように例えば絶対にセールスは苦しいし戦争で生死不明になったのも苦しい。でも「お父さんな、戦争に行って生死不明でお母さんに心配を掛けた」って話すのより、大冒険をして大活劇をしての方がいいし魔女の話も素晴らしい。
お母さんを愛しているのも水仙の花もきっとあったんだろう。
ラスト息子がお父さんのために話すビッグフィッシュの物語。父は永遠に生き続けていく。本当に魚になったんだってその嘘を見ている私たちが信じることが出来る。そしてそれが優しい嘘であるということも。
ファンタジーと現実の間を話がフラフラしているからもしかしたら馴染めないかもしれない。けどお父さんがとても優しい人だというのはわかる。
荒んでいるときにお薦め。