
■ブラウン・バニー/THE BROWN BUNNY
・2003/90/アメリカ/日本
・監督:ヴィンセント・ギャロ
・出演:ヴィンセント・ギャロ/クロエ・セヴィニー
<感想>
ヴィンセント・ギャロの問題作。
これはなくした恋人への喪ク感を綴る映画。カンヌ映画祭でバッシングやブーイング、途中退席があったそうだがそりゃあこれを見せられたらかなりきつかろうというものだ。
一応物語としてはバイクレースで生計を立てるバドが花の名前の女性と恋をしながら旅をしていくという話だが、これって全部バドの妄想にしか見えない。とりあえずラストまで見てみた限りは。
と、私は感じたんだけどね。死んでいない茶色いウサギ、恋人だった彼女の名前は花の名前、延々続く旅の風景……
死んだ彼女が現れてセックスするのもそう。あれは妄想。レイプされている彼女をすてて逃げ出したことへのすべてが罰。ウサギが死んでいないことも、花の名前の女性達も、延々続く旅も、弱さ故に逃げ出してどこまでも逃げていく哀れな男。結局死ぬまで救われない。死んでもきっとわからない。彼女が死んだことも認めない。
だから旅をする。逃げていく。静かにただおかしくなる。そんな一種狂った妄想劇をなんの説明もなく見せられるのは腹が立つだろう。私は問題作というので真剣に見たが、そうでなければ途中で見るのをやめただろう。映画としては成り立っていないのでまあヴィンセント・ギャロのナル作品なんだが、こういったものを撮ってしまうというヴィンセント・ギャロの素にバッファローのころから感じていた「やっぱりなあ」を見つけてしまう。
映画としては駄目だが弱っているときに見るとガツンと来るかもしれない。それも相当心が弱っているとき。まあ映画界にこういうのが一本ぐらいはあってもいい、私はちょっとそう思ったなあ。でも日本が出資してるのが(笑) だれだよ出資したの(笑)