
★ケリー・ザ・ギャング/NED KELLY
・2003/110/オーストラリア/イギリス/フランス
・監督:グレゴール・ジョーダン
・出演:ヒース・レジャー/オーランド・ブルーム/ジェフリー・ラッシュ/ナオミ・ワッツ
<感想>
開拓時代のオーストラリアで実在した伝説の義賊ネッド・ケリーの生涯を映画化。
若きネッド・ケリーはアイルランド移民のひとりだった。彼の父が罪を犯したため犯罪者として流刑された末裔だ。彼自身は家族と共に真面目に生きようとするのだが周囲の偏見とイギリス警察からのいわれのない迫害でついには無実の罪で投獄される。出所したネッドはやがて弟のダンや親友のジョーと共にケリー・ギャングを名乗り銀行強盗で民衆に金を分け与えていく。やがて彼らは民衆に支持されていくが……
劇場未公開のこの映画、なんとなく見たのだが面白かった。ちょっと信じられないほど豪華な顔ぶれなのだが劇場未公開の理由はよくわかる。
アラモと同じだ。これってネッド・ケリーのことやオーストラリアが植民地だった話、アイルランドとイギリスの関係とかがわかっていて初めて面白い映画なのだ。忠臣蔵みたいなものだ。
私はネッド・ケリーはうっすらとしか知らなかったが、植民地政策時代の話をディスカバリーで見ていたのとアイルランドとイギリス系の話をよく見ていたのですぐに馴染めた。
内容自体はシリアス。重い。ラストはなんだかどんよりとする。哀れというか胸が詰まる。なるべくしてこうなったんだなあと思うし、義賊って普通は自分勝手なモノを感じるが(私はアメリカで好かれているジェシー・ジェームズは好きではない)ケリーはもうこうなるしかなかったんだなあと。
差別され迫害され「犯罪者の息子だから犯罪者」無実の罪でも(警察官をネッドの妹が振っただけでいわれのない罪を着せる。通りで賑やかに笑うだけで彼らが必死で働いて集めた馬を全部盗んで一文無しにする)「あいつらだったら当たり前」って目で見られて家族も虐げられるって残酷だ。
署名嘆願が何万通も集まったのも頷ける。あれは迫害されている人たちのすべての姿だったんだなあと。見るとかなり暗い気分になるがよく作っていると思う。
しかし私はオーランド・ブルームにはまったく興味がないようで、わかっていて見ていたのになんか全然彼のキャラが頭に入らなかった。正統派の美形は印象に残らないようである。しかし活躍はしているのでオーランド・ブルームファンは見て正解じゃないだろうか。